房総半島から徒然ブログ

住みにくい世の中を出来れば笑って暮らしたい、寛容でおヒマなかたのみ歓迎の気まぐれブログです。

魔性のエチオピア料理

エチオピア料理は大勢で食べるのが良い

現地の友人が地元レストランに案内してくれた。
日本の藁ぶき屋根に似た建物はかなり大きくて、長い柱で支えられた空間は巡回サーカスのテントのように広い。

土間の店内に入ると入口近くでエチオピア美人がコーヒーを入れたり料理を盛りつけたりしていて、何とも言えない良い香りと煙が充満している。
肉と野菜とスパイスの入り混じった香りはインドのレストランで嗅いだものと似ている。

料理は大きな金属の盆に乗って出てきた。
インジェラという、イネ科の穀物を挽いて水に溶いて発酵させ、平らに伸ばしたものの上に、ワットと呼ばれるシチューというか煮込みというか炒め物というか、そんなものを乗せて提供される。

インジェラエチオピアの主食。ワットには各種の肉や野菜を使ったいろいろなタイプがあって、これが中々の美味で日本人好み。
インジェラを指で小さく切り取ってワットにつけたり、挟んだりして指で食べる。
ワットは申し分なく旨いが問題はインジェラなのですよ。これを好むか否かはハッキリ言って二分されると思う。

インジェラ、申し訳ない表現だけれど見た目はボロ雑巾、味は酸味があってさらに雑巾感が増幅、食感はタオルを嚙むようで、どうにも苦手だった。
好きな人はそれが堪らないと言う、魔性のクレープである。
慣れてくるとワットの旨さに紛れてマヒするが、それでもやはり僕はワットばかりを食べていたようで、周囲の冷たい視線を浴びたりしていた。

魔性のインジェラとワット

魔性のインジェラとワット

ビラと呼ばれる地ビールも美味しいものが各種あって、青唐辛子と一緒に食べるとインジェラもワットも、どうにも止まらない。
エチオピア人はアフリカにとどまらず中東や東南アジアにも出稼ぎに出ていて、各国にエチオピア料理店がある。一度ハマるとやめられない、世界に通用する料理だと思う。
日本に帰っても、丸めたおしぼりが出てくるとインジェラを思い出してしまうのには困ったけれど。