解放の10月
アフリカはまだ遠い
長く続いた非常事態宣言が9月末でとりあえず、終わった。
振り返れば、3月から4月にかけての一時期を除いてコロナウィルスに閉ざされた日々だった。
縁あって関わって来たアフリカでのプロジェクトも、渡航が出来ないまま凍結されて今に至っている。
ケニアの暮らしはどうなっているのだろう。100万人が暮らすというナイロビ南西のスラム、キベラで蔓延でもしたら一体どうなるのだろう。数少ない現地の友人や機関からの情報でかろうじて窺い知るばかりだが、恐れていた惨状は起こっていないようで少しだけ安心はしている。
最後の渡航からほぼ1年が過ぎて、東アフリカの国々を思い起こすことが最近特に多くなった。
ハブとなるナイロビへの渡航ルートはいくつかある。低料金でトランジット時間も短いので頻繁に使ったのはドーハ経由のカタール航空。中東ルートでは他にドバイ経由のエミレーツ航空、アブダビ経由のエティハド航空がある。エチオピアなら以前はエチオピア航空でアジスアベバまで、アフリカ大陸へ唯一の直行便があった。1時間のトランジットはあるが降機の必要は無く、機内で清掃が終わるのを待てばよかったのを、経由地がソウルに変更になってからは何故か機を降ろされ、空港内の土産屋の前をぐるりと歩いて同じ機に戻るという意味のわからない扱いに変わってしまった。
ヨーロッパ回りルートは料金が高いのでほとんど使わなかったが、ブリティッシュエアがヒースロー空港経由で低料金の時期もある。
どのルートでもトランジットを除いた飛行時間は18時間から20時間といったところだろうか。ただし、トランジット時間は接続によって様々で短くて2時間、長いと12時間以上に及ぶので、時間と料金の天秤で悩む必要が有る。これまでで最安の料金体験は、中東経由3時間のトランジットでナイロビまで燃油サーチャージ込みで往復6万7千円だった。
通い慣れれば遠くて近いアフリカだが、入国後の待機や行動制限などの現状を考えると、まともな渡航までにはまだまだ時間が必要のようだ。