房総半島から徒然ブログ

住みにくい世の中を出来れば笑って暮らしたい、寛容でおヒマなかたのみ歓迎の気まぐれブログです。

訃報 Olivia Newton-John

Have You Never Been Mellow

8月8日、オリビアニュートンジョンが亡くなった。
73歳、がんとの闘病からの早すぎる悲報と言いたい。
イギリスで生まれ、オーストラリアに移住、若くしてその才能を開花してイギリスそしてアメリカで活躍した稀代の女性歌手。透明感のあるその声と美貌に誰もが魅了された。
何度も来日していて勲章も授与されている。その昔、クリフリチャードのバックコーラスで来日したような記憶もあるが定かでない。
カレン・カーペンターといい、ホイットニー・ヒューストンといい、有り余る才能の何と惜しまれることか。



10年ほど前にオーストラリアのソーラーカーレースに参加したことがある。北の町ダーウィンから南のアデレードまで3000キロを縦断した。
1週間のレースをほぼ野宿で暮らし、360度の荒野をひたすら走って強烈なカルチャーショックを受けた。
iPODで聞く音楽だけが娯楽で、毎朝8時のレース開始前はドゥービーブラザースの 'Long Train Running' で気持ちに活を入れ、17時のレース終了後は夕焼けの風の中でキャンプサイトを設営しながら、オリビアの 「そよ風の誘惑」でクールダウンする。音楽がいつも身近に有って、必要とした毎日だった。

In the middle of Australia

In the middle of Australia

訃報に触れて数々の名曲や映画「グリース」などのシーンが鮮やかに蘇る。
レオタード姿でエアロビクスを踊りながら歌う「フィジカル」は意味深で、衝撃的だった。
これまで多くの先輩や同輩や時に後輩が世を去った。仕方のないこととはいえ年と共に仲間はただ減るばかりで、残暦板を生きる身としては寂しい限りである。

ところで「そよ風の誘惑」、原題は 'Have You Never Been Mellow'  = 穏やかな気持ちでいたことはないの? = といった意味か。 
都会での長いサラリーマン生活を経て田舎に移り住み、喧騒やしがらみから多少の距離を取れている今、そう問われたら " I have been mellow, sometimes. " と、ようやく答えられる気がする。
' In a hurry as you are   I was like you ' とも歌っている。
先を急ぐばかりの時を終えて、メロウな日々を過ごしたいものだ。

 ー合掌ー