世界一周ひとり旅 ファイナル OKINAWA
AROUND the WORLD in 38 DAYS : OKINAWA
ディープ沖縄
台北の桃園空港を早朝6:55分に離陸したEVA Air 便は1時間半足らずで沖縄那覇空港に着陸した。
今回の旅の中で最短のレグが帰国便というのも不思議な感じがした。
長くて短い旅からのあっけない帰国だ。
11月末の沖縄は気温22度。重い雲に覆われてはいたが十分に快適だ。数日後に戻る予定の本州の冬を思うと旅を終えることが少し悔やまれる。
世界一周航空券で日本に戻るなら沖縄経由は料金アップにもならないし、なにより気心の知れた場所で旅の疲れを取りたかった。
いつもは泊まらない、スパが自慢のホテルを奮発して温泉とサウナを行ったり来たりする。
仕事で4年以上暮らした那覇は特に変わった様子も無いが、飲食店は相変わらず改廃業が激しい。
昔暮らしたアパート周辺や、行きつけだった飲食店、桜坂あたりの風情を確かめて歩く。
国際通りには何の興味も湧かないが、一歩中に入った浮島通りや壺屋、戦後最初の繁華街である神里原あたりには今も心が惹かれる。



奇跡のよう営業していたバラックの台湾料理食堂は更地になっていた。危険に見えるほど老朽化が進んでいたので、流石に取り壊されたのか自然崩壊か定かでない。
東京で買った衣類を必ず持ち込んだ、格安で腕の良い洋服直し屋さんは崩れそうな店で仕事を続けている。壺屋やちむん通りの沖縄すば屋も、うふシーサも健在。





農連市場と牧志公設市場は建て替えられて昔の姿は留めていないが、少し裏に入れば迷宮のような路地やおばあの惣菜店などに古き良き那覇の姿はまだまだ残っている。
昼でも薄暗い市場裏の路地屋台に腰を落ち着けてオリオンビールを飲む。肴はもずく天ぷらとミミガーと豆腐よう。
どこの国、どこの町に行っても、落ち着ける場所を探すなら市場に限る。


屋台店に座って通り過ぎる人を眺め、交わされる会話を聞き流す。昼酒でゆっくり、まったり時間を過ごす贅沢。
次回はコザまで足を延ばして、中の町か銀天街あたりでさらにディープな沖縄に浸ろうか、ジャンバラヤはまだ営業しているだろうか、などど思いを巡らす。

あと1か月足らずで年が変わろうとしていた。
今回の旅では地震や洪水で諦めたが、行ってみたい国はまだまだある。
モロッコなどの北アフリカ、地中海周辺、東西文化の交差点・イスタンブール、もう一度訪ねたいキューバや南米の未踏の国々。
自分を知っている人がゼロの場所に居ることがこの上なく自由で楽しい。
そう思える好奇心があるうちは、また出かけるだろう。
オリオンから島酒に切り替えて、次の旅の事を考え始めていた。