房総半島から徒然ブログ

住みにくい世の中を出来れば笑って暮らしたい、寛容でおヒマなかたのみ歓迎の気まぐれブログです。

ラストフロンティアとは

可能性の大陸

アフリカの仕事仲間が年末年始の現地勤務を終えて日本に戻った。
水際対策ルールに従って、成田空港近くのホテルで1週間の隔離を終えてようやく帰宅したとのこと。
しかし2週間後にまたケニアでの医療活動に戻るという。
その肉体的、精神的負担を思うと、ご苦労様としか慰めようがない。
彼が所属する医療機関がナイロビで診療活動を始めてから10年以上になると思う。
日本で病院を経営する院長先生は、このコロナ禍でも毎月のようにナイロビに飛び、自身の診療所での診察に加えて医療過疎地域への出張診療まで実施している。
この熱意の塊のような先生や現地スタッフたちと、2年後のケニア医療充実に向けた仕掛け作りの真っ最中にコロナ禍に見舞われて身動きが取れず、悔しいが計画の一時停止に追い込まれてしまった。

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最後の渡航から既に1年以上が過ぎた。
当時、日本の民間病院でPCR検査と英文陰性証明書に4万円以上支払い、ケニアの入国直前にスマホから審査フォームと質問書に回答し、QRコードを受け取って入国係官に提示といった面倒な手順を踏む必要が有った。
ところが、ジョモケニヤッタ空港で英文陰性証明書は見せろと言われない。
お~い、これ、高いお金がかかってるんですけど。
機内ではマスクとフェイスシールドを基本常時着用で、片道で延べ20時間に及ぶフライトでは、このルールは正直きつかった。

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成田の入国では長い列に並んで唾液検査を受け、2時間以上待って陰性結果を知らされ、公共交通機関は利用禁止だったので、出国時に駐車場に置いた自分の車で帰宅した。
思い返しただけで疲労感がこみ上げるこの状況では、ビジネス出張はまだまだ遠いと言わざるを得ない。

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唾液の採取ブースには、ツバが出るように親切なポスターが

アフリカはマラリアHIV結核という3大感染症に加えてエボラやデング熱などの猛威に晒されることも多いが、近年は糖尿病、高血圧、肥満といった都市型疾病も大きな問題になっている。比較で言えば安心安全な日本から訪れると、手助けできることは山のようにあると思えて、足と頭のムズムズ感が押さえられなくなる。
西暦2100年にアフリカの人口は現在の3倍、38億人になるという。全地球人のうち10人に3人がアフリカ人という計算だ。
この予測を捉えて、人はアフリカ大陸を最後のフロンティアと言う。
では、自分にとってはどうか。
微力でも、まだ何か最後の貢献が出来る可能性が残されている、そんな意味でのラストフロンティアかもしれない。

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