房総半島から徒然ブログ

住みにくい世の中を出来れば笑って暮らしたい、寛容でおヒマなかたのみ歓迎の気まぐれブログです。

オーストラリア 10月

プロローグ

オーストラリアのソーラーカーレースに挑戦する。
そのための国内準備がすでに挑戦の始まりだった。
チェイスカーのハイエースと搬送用パネルトラックの準備、ソーラーカー本体と併せての輸出手配、免税申請、現地ナンバー取得など、煩雑な仕事が山のようにあった。
広い自由貿易地区内で、まだ入居企業が決まっていないエリアの道路を借りきってレースカーの走行テストも実施した。これは沖縄ならではの寛容さがチームを後押ししてくれたと言って良い。
すべてを船便で送りだし、スポンサー廻りを終え、機材の現地入港に合わせてオーストラリアへ飛んだ。
スタート地でもある北部の町ダーウィンで車両検査と予選走行が始まる。

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ダーウィンにあるヒドゥンバレーというサーキットコースに全車両が集まって、タイムアタックで出走順位を決める。スタンフォードマサチューセッツ工科大学をはじめヨーロッパ、中東、そしてアジアなど世界中から40チーム以上が集まって、国際色豊かな学生たちの祭典という風情だ。どのチームも最後の調整に余念がなく、ピット作業は連日夜遅くまで続いた。
高校生チームは興味を引くらしく、偵察とも冷やかしともとれる見学者が頻繁にやって来る。モーターもバッテリーも最先端の製品を使っていることを知ると、やや表情を変えて戻って行く。ハイスクールボーイズに負けるわけにはいかないという顔だ。
後にスタンフォード大学チームとは、スチュアートハイウェイ上で抜きつ抜かれつのレースをすることになる。

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予選走行に先立って行われる車両検査はドライバーチェックも兼ね、体重80kg未満のドライバーは差分の重りを抱かされる。面白かったのはドライバーの緊急脱出実技。運転席から風防を跳ね上げて15秒以内に車外に脱出することを求められる。2階から見下ろすギャラリーたちの喝采や笑いを浴びながら、各国ドライバーたちの本気でコミカルなショータイムであった。

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その間にサポートカーのほうは現地陸運局で公道走行の許可をもらい、レギュレーションに沿ってルーフに回転灯を装着し、ボディステッカーを貼り、指定された周波数の無線設定をし、現地のショップで購入したカーナビを取り付けたりと、あっという間の1週間が過ぎた。